分子量分布は、高分子化合物の物性を知るに当り重要な情報です。弊社では、数平均Mn重量平均Mw 粘度平均分子量Mv Z平均分子量 Mz の測定と、スライスデータの測定を行なっています。アクリルスプレーには溶剤も多く含まれていますので、ガラス板にスプレーし一昼夜風乾後の硬化物を採取し分子量分布測定用試料としました。最初に、分子量分布の測定を行なうに当り、スプレー硬化物の組成を確認するために熱分解-GC/MS分析を行いました。得られたパイログラムを以下に示します。その結果、アクリル化合物としてMethyl methacrylate、Butyl acrylateが検出されアクリル以外の成分としてStyreneが検出されています。この事から、このアクリルスプレーはAS樹脂と推定されます。
Fig.1 アクリルスプレー硬化物のパイログラム
GPC計算結果レポート